TENGAよ、君もか。
下らない文章を書き始めたのと少し前後して、周りの人たち(君たちのことだ)に勧められるがままに、アフィリナンチャラ、とか言うものにも挑戦してみている。
試行錯誤しながら、広告主に、広告掲載の可否について申請をし、承認が得られたら、広告を貼ることができる、と言うことらしい。それによって、世の中の人たちが素晴らしい商品を購入し、企業は潤い、僕は広告料を手にする。まるで電動ローターのごときウィン-ウィン-ウィンの関係だ。
電動ローターといえば、通勤コースに「大人の隠れ家」という名前のアダルトショップがある。入店したことは無いが、「S級素人」だとか「TENGAあります」だとかいった幟が賑やかに旗めていて、そこが「いかがわしい店」だということは一目でわかる。
昨日の仕事帰り、ちょうど「大人の隠れ家」を通り過ぎようとした時に、こんなメールが届いた。
いつも○○○○○○○○のご利用ありがとうございます。 本日の提携申請プログラム審査結果をお知らせいたします。
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■提携否認プログラム (883513)【TENGA Healthcare(テンガヘルスケア)】
精育支援サプリメント
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上記プログラムとの提携は、マーチャント希望条件に見合わなかったため 却下判断となっております。
※貴意に沿えず誠に残念ではございますが、他のプログラムにて 掲載のご協力をいただけますと幸いです。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
流石の僕も、これにはいささか心が震えた。保有銘柄は史上最悪のパフォーマンスを叩き出し、僕の"ポートフォリオ"(彼女が名付けた、僕のペニスのあだ名だ)もここ数か月は不調気味であることに加え、TENGAまでもが僕から顔を背けるだなんて。
みんな、マスターベーションを、する。
これが、このアフィリエなんちゃらに向かう上での圧倒的なワイドモートになるはずだった。世界中の男性が、ワイドモートという名の大陰唇に向かって、熱いポートフォリオを突き立てて利確するはずだったのだ。それが一体、どういうことだ。
僕は天を仰いだ。このろくでも無い世界で、人々は、マスターベーションをすることすらやめて、VやMAを買い漁っているとでもいうのか。
僕はため息をついた。そして、重い足取りで家へと向かって歩き続けた。その道のりは、一生続くようにも思われた。